はじめに
マイクラ(Minecraft)は、自由に世界を創り出せるゲームであり、プレイヤーが自分のサーバーで独自のルールを設定できるのが大きな魅力です。その一環として、OP権限(オペレーター権限)の設定が重要です。
この記事では、Java版と統合版のそれぞれで設定できるOP権限の種類と、それらの変更方法について詳しく解説します。特に、荒らし対策を実施するには理解しておくべき内容ですので、ぜひ最後までお読みください。
マイクラのOP権限(オペレーター権限)とは
OP権限とは、サーバー内でプレイヤーがどのような行動を取れるかを制御する管理者権限の設定です。サーバーに参加するプレイヤーに対して、OP権限を適切に設定することで、荒らし行為の防止やサーバーの秩序を保ち、安全で楽しいマルチプレイ体験を得られます。サーバー管理の効率化とトラブルの回避のために、適切な権限の設定は非常に重要です。
OP権限をもつプレイヤーができること
OP権限を持つプレイヤーは、サーバー管理において例えば以下のような操作が可能です。
- ゲームモードの変更
- 自分や他のプレイヤーのゲームモード(クリエイティブ、サバイバルなど)を変更できます。
- ワールドの操作
- サーバー内の時間や天気を自由に変更できます。例えば、昼夜の切り替えや雨を止めるなどの操作が可能です。
- プレイヤーの管理
- 他のプレイヤーのテレポート、キック、バンなどの管理操作を行い、サーバー内の秩序を維持します。
OP権限をうまく活用することは、荒らし対策の手法のひとつでもあるので、ぜひこの記事で理解して実践してみましょう。
Java版と統合版の違い
Java版と統合版では、OP権限に以下の表のような違いがあります。以降ではJava版、統合版それぞれについて解説していきます。
項目 | Java版 | 統合版 |
---|---|---|
柔軟性 | 高い | 低い |
設定方法 | コマンド、ファイル編集、プラグイン | ゲーム内設定、Realms |
特徴 | 自由度が高い、高度な設定が可能 | シンプル、初心者向け |
マイクラJava版
権限の種類
Java版の権限は、権限レベルによって分けられており、サーバー管理者は細かな権限管理が可能です。以下はJava版における権限レベルについてです。
権限レベル | 名称 | 説明 |
---|---|---|
レベル0 | 通常のプレイヤー | コマンドの実行は一切できませんが、ゲーム内での通常の行動は制限なく行えます。 |
レベル1 | モデレーター | ビジターコマンドの利用。/help や /list などの基本的なコマンドを使用可能。他のプレイヤーに関する情報を閲覧するのみで、サーバー設定には影響を与えません。 |
レベル2 | ゲームマスター | ゲーム設定の変更。/time set や /weather などのコマンドを実行可能で、ゲーム体験の変更が可能です。 |
レベル3 | 管理者 | 完全な管理。ブロードキャストメッセージの送信や他プレイヤーのキックが可能で、サーバー管理の補助が行えます。 |
レベル4 | サーバー所有者 | フルアクセス。すべてのコマンドを実行でき、サーバーのあらゆる管理が可能です。このレベルはサーバーのオーナーまたは最も信頼できるプレイヤーにのみ与えましょう。 |
権限の変更方法
ロリポップ for Gamersだからできる簡単な方法と、通常の手順を紹介します。
ロリポップ for Gamersだからできる簡単な方法
コントロールパネルにログインし、Minecraftマネージャーにアクセスし、設定セクションの右横にある「変更」を選択
画面が編集モードに変わりますので、「管理者の権限レベル」のリストから付与したい権限レベルを選択
ユーザー名を入力し、追加を選択。最後にページ下部の「保存」を選択
するとサーバーへの反映が変更が開始されます。
下図が表示されればOKです。サーバーの再起動は不要です。
通常の変更方法
Java版で権限を変更する方法として、サーバーコンソールから/opおよび/deopコマンドを使用する方法、サーバー内のops.jsonファイルを直接編集する方法、ゲーム内でチャットコマンドを実行する方法の3つについて紹介します。
サーバーコンソールからコマンドを実行する方法
SSH接続でご契約のマルチサーバーにログインし、コンソールを起動します(詳しくは【マインクラフトJava版】コンソールの起動方法 – ロリポップ!for Gamers ヘルプセンターを参照してください)。コンソール起動後以下のコマンドを実行します。
対象プレイヤーにOP権限を与える場合
op <プレイヤー名>
対象プレイヤーからOP権限を取り消す場合
deop <プレイヤー名>
コンソールからOP権限を付与したプレイヤーに対して、オペレーターの権限レベルを設定したい場合は、server.propertiesファイル内で次の設定を変更します。
op-permission-level=<レベル>
なお、server.propertiesの編集方法はマイクラサーバー初心者向け!簡単サーバー設定(server.properties)ガイド【完全版】を参照してください。
ops.jsonを直接編集する方法
SSH接続でご契約のマルチサーバーにログイン後、サーバーの設定ファイルops.jsonファイルを編集することで、サーバー内のプレイヤーにオペレーター権限を与えることができます。
-
サーバーディレクトリ内にあるops.jsonファイルを開きます。
-
権限を与えたいプレイヤーの情報をJSON形式で追加します。
例えば、以下のように記述します。[ { "uuid": "プレイヤーのUUID", "name": "プレイヤー名", "level": 4, "bypassesPlayerLimit": false } ]
- uuid(必須):プレイヤーのUUID(ユニークな識別子)
- name(必須):プレイヤーの名前
- level:付与する権限レベル(0〜4)
- bypassesPlayerLimit: サーバーのプレイヤー上限を無視できるかどうか(true/false)
-
ops.jsonファイルを保存し、サーバーを再起動します。
この方法により、サーバーの設定をより細かく制御することが可能です。複数のプレイヤーに対してOP権限を付与しつつも、それぞれのプレイヤーの権限レベルを変えたい場合に便利です。
ゲーム内チャットコマンドを実行する方法
権限レベル3以上のOP権限を持っているプレイヤーは、マイクラのゲーム画面内チャット欄でコマンドを実行することで、マルチプレイに参加している他のプレイヤーに対してOP権限を付与することができます。ただし、この方法でOP権限を付与した場合、自動的に権限レベル4が設定されます。他の権限レベルを設定したい場合には不向きとなります。
対象プレイヤーにOP権限を与える場合
/op <プレイヤー名>
対象プレイヤーからOP権限を取り消す場合
/deop <プレイヤー名>
マイクラ統合版(Bedrock版)
権限の種類
統合版のマイクラには、プレイヤーに割り当てられる権限の違いによって複数の役割があります。
役割 | 権限 | 説明 |
---|---|---|
メンバー (member) | 一般的なプレイヤーに与えられる権限 | ワールド内でのブロックの破壊や設置、アイテムの取得、建築などが可能です。この権限は、通常のゲームプレイに必要な機能をすべて使えるため、多くのプレイヤーに適しています。 |
ビジター (visitor) | サーバー内を自由に探索できる権限 | ブロックの破壊や設置、アイテムの使用は制限されます。この権限は、新しいプレイヤーがサーバーを荒らすのを防ぐのに役立ちます。荒らし対策として、まずは新しいプレイヤーにこの権限を与えるのが良いでしょう。 |
管理者 (operator) | サーバーの管理を行う権限 | /giveや/tpなどのコマンドを実行でき、サーバー内のすべての操作が可能です。信頼できるプレイヤーにのみ与えるようにしましょう。オペレーター権限は、サーバー運営の効率化において非常に役立ちますが、誤った使用が大きな問題を引き起こす可能性があるため注意が必要です。 |
カスタム(custom) | 細かくカスタマイズされた権限 | 具体的にどの機能を許可・制限するかを設定可能です。 |
権限の変更方法
ロリポップ for Gamersだからできる簡単な方法と、通常の方法を紹介します。
ロリポップ for Gamersだからできる簡単な方法
ロリポップ for Gamersでは、ブラウザからクリックするだけで簡単に権限を変更することができます。ただし、選択できるのはメンバー(member)、ビジター(visitor)、管理者(operator)の3つとなります。カスタム(custom)は選択できません。
まずはコントロールパネルにログインし、Minecraftマネージャーにアクセスし、設定セクションの右横にある「変更」を選択
画面が編集モードに変わりますので、「プレイヤーに付与する権限レベル」のリストから、プレイヤーがサーバーに接続した時にデフォルトで付与する権限レベルを選択し、ページ下部の「保存」を選択
するとサーバーへの反映が変更が開始されます。
下図が表示されればOKです。サーバーの再起動は不要です。
通常の方法
統合版では、サーバー内のpermissions.jsonファイルを書き換える方法、server.propertiesファイルを書き換える方法、ゲーム内のメインメニューから変更する方法の3つについて、以下で解説します。
permissions.jsonを書き換える方法
SSH接続でご契約のマルチサーバーにログイン後、サーバーの設定ファイルpermissions.jsonファイルを編集することで、サーバー内のプレイヤーにオペレーター権限を与えることができます。
-
サーバーディレクトリにあるpermissions.jsonファイルを開きます。
-
プレイヤーに権限を与える情報をJSON形式で追加します。例えば、以下のように記述します。
[ { "xuid": "プレイヤーのXUID", "permission": "operator" } ]
-
xuid:プレイヤーのXUID(Xbox Live ID)
- プレイヤーのログイン・ログアウト時に、統合版のサーバーのコンソールにXUIDが表示されます。
- xuidの確認方法
-
Tera TermなどのSSHクライアントソフトでサーバーにSSH接続
詳細はサーバーにSSH接続する – ロリポップ!for Gamers ヘルプセンターを参照してください。
-
コマンド「sudo game console」を実行
-
サーバーにログインしたプレイヤーの情報を確認
コンソール画面に「Player connected:プレイヤー名, xuid」と出力されているので、該当プレイヤーのxuidを確認することができます。
-
-
permission:プレイヤーに与える権限レベル(visitor, member, operator)
server.propertiesを書き換える方法
-
server.propertiesファイルを開く
-
デフォルトの権限レベルを指定
例えば、デフォルトの権限レベルをmemberに設定するには、以下のように記述します。
default-player-permission-level=member
なお、server.propertiesの編集方法はマイクラサーバー初心者向け!簡単サーバー設定(server.properties)ガイド【完全版】を参照してください。
ゲーム内メインメニューからの権限変更
統合版では、以下の手順で権限を変更できます。
-
ゲーム中に「esc」キーを押してメニュー画面を表示
-
メニュー画面右側のプレイヤー一覧で、設定を変更するプレイヤーを選択
-
権限レベルを選択
-
「ビジター」「メンバー」「管理者」「カスタム」から適切な権限レベルを選択
今回は「メンバー」に変更してみたいと思います。
-
確認画面が表示されるので、内容を確認し「続ける」を選択
-
権限レベルの変更が完了
この操作により、プレイヤーの権限をリアルタイムで変更できます。
まとめ
マイクラ(Minecraft)のユーザー権限を適切に設定することは、サーバーの秩序を保ち、全員が楽しめる環境を提供するために重要です。Java版と統合版で権限の仕組みが異なるため、それぞれの特徴を理解して活用しましょう。特に、サーバーの安全を守るために、権限の付与には十分な注意を払いましょう。荒らし対策も含め、適切な権限管理で快適で楽しいサーバー運営を目指してください。
荒らし行為に困っている、荒らし対策を行いたい場合は以下の記事も参考にしてください。
- 【マイクラ】サーバーを荒らしから守る!放火や盗難を防ぐ6つの効果的な対策
- 【マイクラJava版】WorldEditプラグインの導入と使い方完全ガイド
- 【マイクラ】サーバーの荒らし対策「WorldGuard」の導入と使い方ガイド
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